持家か賃貸かの判断基準

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住居費について

住宅

住居費の家計における比重は大きく、住居費を見直すことは家計の節約において重要です。

住居とは住む場所であり、生活の拠点となるものです。通勤時間、生活環境などを左右するものであり住居にかかわる費用についてその金額の大きさだけで損得を考えることは適当ではありません。

節約は人生をよりよくするためにすべきであって、ただお金を貯めればいいというものでもありません。そういう観点から考えると安かろう悪かろうの選択を住居に関して選ぶことはしてはいけません。

持ち家派か賃貸派か

住宅において永遠のテーマといえる「家を買うか、賃貸で暮らすか」という生涯の資産形成に大きな影響を与える重大な選択があります。

さまざまなメディアがこの持ち家派と賃貸派を比較してどちらがお得なのか比較しています。そういった記事は家を売りたい主体が書けば持家有利に書かれるし、家を貸したい主体が書けば賃貸有利に書かれるものです。

この問題を考える時、住宅の価値について自分の価値基準を持つことが重要になると考えます。

住宅の価値

住居の価値は客観的価値と主観的価値と分けて考えることが必要です。

客観的価値とは不特定の人間に対して提示される市場における金額を指します。これは、市場における需要と供給によって金額が決まるものです。
将来的な客観的価値は時々の需要と供給など様々な要因により金額が左右されるため購入の時点で将来的に得なのか損なのか分かりません。ですから、購入時に将来の客観的価値が高くなるから住宅を購入するという判断はギャンブルに近い判断であり、節約の観点から考えると適切な判断ではありません。

では、住宅の主観的価値とはどのようなものか考えてみます。ほしい住居が親の家や職場に近いなど個人的な理由により自分にとっての個別的な利点がある場合、その利点には金銭に換価できるだけの価値があります。たとえば、通勤時間が一時間短くなったり、親の介護のため親の家に行く場合の交通費と移動時間が短くなったりする経済的利点をお金の換算することは可能でしょう。このような住居に関する主観的価値は購入者の個人的属性が変わらない限り将来的にも維持されるものです。

住居の価値において自分の価値基準をもつとは、購入者の個人的属性により生じる主観的価値を金銭的に評価するということなのです。

そして、この個人的属性は将来に変動する可能性があるものもあります。親の死去、親の介護、転職、子供の学校問題などなど、人生におけるさまざまなイベントの発生により住居の主観的価値は変動するのです。

このような、個人的事情に対処するには柔軟な転居が可能な賃貸が有利であるこは言うまでもありません。賃貸派は持ち家派と違い住居費が将来の資産にならない点がデメリットですが、
持家を持たないことによる損失はこのような住居の主観的価値の変動に対するリスクへの保険料として考えることが適当といえます。

購入者の個別的な事情の変動可能性、天災による住宅の毀損の可能性など様々な要因を斟酌して初めて持ち家が適切か賃貸が適切か判断できるのです。

我が家の場合

我が家の場合、大黒柱である妻の職場は転勤の可能性がなく仕事による転居のリスクは少ないです。子供の教育に関して言えば、いじめによる学校の転校リスクがあります。親の介護においても兄弟の誰が親の面倒をみるかあやふやになっていて親の家から遠くはなれた場所に自宅を買うことのリスクは高いように思います。

このような個別的事情を考えるに、家を買うにしても返済に余裕のない金額のローンを組むことはリスキーであると感じています。購入するにしても10年賃貸した場合の家賃の総額で購入できる程度の価格の住居を住みつぶすくらいの気持ちでないと将来の住宅の主観的価値の変動へのリスクに見合わないと考えられます。

こういう観点から考えると、将来的に資産になるような立地などに恵まれた高額な客観的価値をもった住居を買える余裕はないように思えます。将来の換金可能性の低い客観的価値の乏しい場所に住居を買うことは、資産形成に資するという持家派のメリットが薄いということであり我が家の場合、持家を持つという選択は適切ではないようです。